2015年8月10日月曜日

蚊取線香・金鳥の渦巻a(2015年)大日本除蟲菊株式会社

本日は、様々な所から情報があり、自主測定を行いました商品の測定結果についてです。
食品名は、「蚊取線香・金鳥の渦巻a」
産地は、「不明」
製造者及び販売者は、「大日本除蟲菊株式会社」

蚊取線香の灰等から放射性セシウムのセシウム137が検出されたとの話を伺っております。
気になって仕方がないので、自主測定として測定してみました。

なお、検出されたのはいずれも「灰」になった状態とのことですので、
今回の測定は商品の状態での測定です。

蚊取線香の成分としては、
********************************
①ピレスロイド(dl・d-T80-アレスリン):0.27w/w%
その他の成分として、
②植物性微粉末
③澱粉
④デヒドロ酢酸Na
⑤着色剤
⑥他4成分
********************************
とのこと。
「大日本除蟲菊株式会社」
http://www.kincho.co.jp/

「商品のページ」
http://www.kincho.co.jp/wnew/201503/uzumaki/index.html#/detail


(測定風景)













(測定結果)

 (判定方法:スペクトルからのピーク)
セシウム134
605keV:○
796keV:×

セシウム137
662keV:×

カリウム40
1461keV:○

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV:△

ビスマス214
609keV:○
1120keV:△

[トリウム系]
鉛212
239keV:△

アクチニウム228
338keV:△
911keV、965keV:○

タリウム208
583keV:○
861keV:△

この度の測定結果では

天然核種
「カリウム40」
「鉛214」(ウラン系)(微量)
「ビスマス214」(ウラン系)(微量)
「鉛212」(トリウム系)(微量)
「アクチニウム228」(トリウム系)(微量)
「タリウム208」(トリウム系)(微量)

の検出と判断いたします。
セシウム137については、662keVにピークが確認できません。
セシウム134については、605keVにピークが確認できますが、796keVにはピークが確認できません。
結果として、
セシウム137、セシウム134共に不検出と判断しました。

(まとめ)
天然核種の「カリウム40」、微量の「ウラン系」、微量の「トリウム系」の検出と判断しました。
放射性セシウムに関しては、検出されるほどのものでもなく
安心して使用することのできる「蚊取線香・金鳥の渦巻a」であると思われます。

(考察)
全てを「灰」にした状態での測定ではどうなのか?
一気にすべて燃やすと火事になりそうなのと、体に異変が起きそうなので、
可能であればぼちぼちと灰にして、再度測定をしてみたいと思います。
なお、灰にすることで蚊取線香の成分から薬剤が揮発するとして残るものは、

********************************
①ピレスロイド(dl・d-T80-アレスリン):0.27w/w%
その他の成分として、
②植物性微粉末
③澱粉
④デヒドロ酢酸Na←残るのか微妙
⑤着色剤
⑥他4成分
********************************
と考えられます。
水分が飛んで、薬剤が揮発することで全体に占める割合が変わり、
1L当たりの放射性セシウムの含有量が増える可能性があります。
木材は、燃やして炭にすることで放射性セシウムが、180~250倍に濃縮されると言われておりますが、
これは水分がほとんど飛んでしまった結果であると思います。
蚊取線香の場合も同様な物であるのかどうかまでは分かりませんが、実験してみる価値はあるのかもしれません。

食品名:蚊取線香・金鳥の渦巻a
産地:不明
製造者:大日本除蟲菊株式会社
製造工場:大日本除蟲菊株式会社
販売者:大日本除蟲菊株式会社
生産年月:2015年
入手年月:2015年8月9日
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:DH23 5W
測定時間:43200秒
重量:479.3
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ(精度:99.7%)
セシウム137:不検出(<0.6Bq/kg)
セシウム134:不検出(<0.6Bq/kg)
カリウム40:284±66.1Bq/kg

※2015年8月10日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。



○追記です○
2015年8月20日

「東林間測定室」様でも、同時期に同じ商品の測定をしておりましたので、
当ブログへの掲載について許可を頂きました。
下記はツイッターからの転載です。
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CAN ‏@champoolcan  · 8月15日
金鳥の渦巻きです。測定では天然核種が影響してCs-134が検出となっていますが、誤検出です。Cs-137、Cs-134ともにピークはみえません。
Cs-134の理論上の存在比は0.25ですので、誤検出であることがわかります。
https://twitter.com/champoolcan/status/632488842482831360

ロットナンバー:DK08 1W
測定時間:65000秒
重量:503
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:2σ(信頼水準:95%)
セシウム137:不検出(<1.32Bq/kg)
セシウム134:不検出(<1.21Bq/kg)
カリウム40:321±64Bq/kg


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