2017年5月20日土曜日

原木生しいたけ・広島県神石郡神石高原町(2017年)

本日は、ご依頼のありました食品についての測定結果です。
食品名は、「原木生しいたけ」
産地は、「広島県神石郡神石高原町」
製造者及び販売者は、「非公開」

広島県神石郡神石高原町で栽培された「原木生しいたけ」について、
今回で3年連続の3回目ですが、現状を知っておきたいという事から測定依頼を受けました。

(測定風景)





(測定品詳細)
食品名:原木生しいたけ
産地:広島県神石郡神石高原町
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:2017年4月1日
入手年月:2017年4月1日
賞味期限:2017年4月
ロットナンバー:NO DATA

(測定結果)
測定時間:43200秒
重量:951.3
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度3σ(精度99.7%)
セシウム137:2.54±0.819Bq/kg(測定下限値0.3Bq/kg)
セシウム134:不検出(測定下限値0.3Bq/kg)
カリウム40:101±24.5Bq/kg(測定下限値3.1Bq/kg)

(判定方法):スペクトルからのピーク
セシウム134
605keV:×
796keV:×

セシウム137
662keV:〇

カリウム40
1461keV:〇

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV:×

ビスマス214
609keV:×
1120keV:×

[トリウム系]
鉛212
239keV:×

アクチニウム228
338keV:×
911keV、965keV:×

タリウム208
583keV:×
861keV:×

(まとめ)
天然核種
「カリウム40」

人工核種
「セシウム137」

の検出と判断いたします。
なお、セシウム134のピークが確認できないため、福島第一原子力発電所の事故以前の
過去の大気圏内核実験やチェルノブイリ原発事故の影響を受けているものと推測します。

もしも福島第一原子力発電所の事故によるものであると考えるならば、
平成29年4月現在の放射性セシウム比は
「セシウム137:セシウム134=1:0.150」
です。
したがって、±を考慮せずにセシウム137が2.54Bq/kg存在していると考える場合は、
2.54×0.150=0.381Bq/kg
がセシウム134の理論値となります。
ですが、セシウム134のピークが全くと言っていいほど確認できませんので、
福島第一原子力発電所の事故による影響ではないと判断できます。

ですので、今回の結果の値については、以前から存在しているものであると言えます。
なお、乾燥状態にした場合は、約8倍程度(5~10倍程度との話もあります)に濃縮されるとの話もありますので
「2.54×8=20.32Bq/kg」程度の値が乾燥しいたけの放射性セシウム137の値になると推測されます。

今回の結果を受けて食されるかどうかはお任せになります。
特段高い値というわけではなく、
福島第一原子力発電所の事故以前にも存在していた値であることを申し添えておきます。

※2017年4月3日の測定結果です。
放射能測定結果の数値には必ず誤差があります。
また、放射能測定結果の範囲内に「放射能絶対値」が含まれる確率を、解析精度という値で表示しています。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。

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