2015年9月30日水曜日

測定室内の環境及び遮蔽状況(2015年9月30日現在)

0 件のコメント:
おのみち -測定依頼所-の依頼先(測定先)の測定室内の「環境」及び「遮蔽状況」の現状(2015年9月30日現在)についてお伝えしたいと思います。
測定室の移設を2015年4月に行いましたので、前回とは空調や設備が若干変わっております。

以下は、以前公開しました内容です。

「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について」
http://onomichi-labo.blogspot.jp/2013/06/blog-post_18.html

「測定室内の遮蔽状況 」
http://onomichi-labo.blogspot.jp/2013/12/blog-post_7.html

「測定室内の環境及び遮蔽状況(2014年12月11日現在)」
http://onomichi-labo.blogspot.jp/2014/12/20141211.html

次のサイトにも公開しております。
おのみち -測定依頼所-の「機器情報」
http://onomichi-labo.net/apparatus.html


[測定環境]
空調を24時間管理した状態で測定を行っています。
2015年4月に測定室を移設してから、春・夏・秋は「21℃」、冬は「22℃」での測定環境です。
新たな測定室の環境では、測定中の温度変化は概ね「±0.2℃」程度の変動となっております。
新たに自動温度管理システムを導入したことにより、可能となりました。

(全体風景)
入口上部

入口下部

入口から向かって左奥(中央に測定器)

中央の照明(LED)

入口から向かって右奥(エアコン)

エアコンの風の当たる部分

測定器の全景

入口の全景

入口近くの隅

入口近くの隅

測定室奥の作業用PC

(空調)
エアコン

左:除湿機(50%設定)
右:空気清浄器(中設定で運用)

入口上部

入口下部

測定用PC

入口下部の隙間テープ

入口上部の隙間テープ1

入口上部の隙間テープ2

入口下部の隙間テープと隙間シート

送風機1と保管庫(遮蔽)

送風機2

送風機3(脱臭効果)と自動温度管理用PC

左:USB温度計→自動温度管理用PC用
中央:温湿度計
右:測定器のデジタルMCA

送風機4

自動温度管理用リモコン

エアコン

エアコン下部にある作業用PC

全景1

全景2

全景3

外部からの断熱のため
1:シャッターは降ろす
2:ガラスは疑似二重窓
3:エアカーテン設置

横から見たところ

遮蔽用カーテン


[遮蔽体の重量]
本体120kg、蓋20kg、ペットボトル約100kg、鉛ブロック及び鉛板約200kg
合計約500kgの遮蔽環境で測定
他にも、遮音シート・鉛複合版・温度補償・電圧安定化装置・自動温度管理システムも使用

遮蔽体の様子
ペットボトルの水等で、
①若干のγ線の遮蔽
②測定器の遮蔽体自体の急激な温度変化を防止
を見込む

遮音シート
(※振動が測定に影響を及ぼすため)
の間に鉛複合板(鉛2mm厚)

測定器の遮蔽体下部

測定器の遮蔽体は5cm厚の鉛ブロックの上に設置

鉛ブロックを隙間なく並べることで地面からのγ線を効率的にカット

測定器の真下には、5cmの鉛ブロック、1.2cmの鉛ブロック4枚の他、隙間に鉛板等を敷き詰める

電圧安定化装置
(測定用PCとMCAの間に繋いで安定化を図る)


[バックグラウンド(BG)のcps推移]
遮蔽体の下に鉛シート2mmを引いた導入時
→19cps

遮蔽体の周りをペットボトルの水で囲む
→16cps

遮蔽体の下に鉛50mmを追加
→8~9cps

遮蔽体の下に鉛30mmを追加し、 遮蔽体の上部にも鉛20mmを追加
→6~7cps

遮蔽体の下に50mm鉛ブロックを敷き詰める(12.5枚)
→5.9cps

(現在の測定環境)
測定室移設し、再構築
→5.403cps


[測定時間]
12時間(43200秒)測定を基本としています。
また、測定下限値付近で検出等の場合は、可能な限りゲルマニウム半導体検出器によるクロスチェック等行っております。

ご参考になりましたら幸いです。

==========================================================
・Facebookファンページについて
おのみち -測定依頼所-」のFacebookのファンページを作成しました
皆様の「いいね!」をよろしくお願いいたします


・利用料等の口座を開設しました
トラブル防止のため、利用料等は口座振り込みをご利用ください
「利用料口座の開設」と「広告用チラシの刷新」について

・長時間測定を可能にするために、測定室の環境整備を行っています
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等では、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
・非電化工房へ長時間測定についてお問い合わせ内容等
==========================================================

2015年9月27日日曜日

西日本測定所ネットワーク第12回会合(詳細内容)2015年9月26日

0 件のコメント:
本日は、2015年9月26日(土)に行われました「西日本測定所ネットワーク第12回会合」についての詳細内容です。
箇条書きとなりますが、ご了承ください。

集 会 名:西日本測定所ネットワーク第12回会合
開催日時:2015年9月26日(日)14:00~
場  所:阪神・市民放射能測定所




参加者一覧(敬称略)
・京都・市民放射能測定所
・阪神・市民放射能測定所
・奈良・市民放射能測定所
・高槻・市民放射能測定所
・さかな二匹の測定所
・南福崎土地株式会社放射能測定室
・おのみち -測定依頼所-

(欠席)
・なばり放射線測定所しるみる
・せとうちラボ
・みんなの測定所・ふじみーる
・滋賀県・市民放射能測定所準備会
(参考:NPO法人高木仁三郎市民科学基金)

○あいさつ
阪神・市民放射能測定所
司会:影山さん
各測定所からそれぞれ報告を
(右回り)


○各測定所からの報告
■高槻・市民放射能測定所
土壌の10Bq/kgの試料
シンメトリック社の5Bq/kgの試料
学校で使っているチョーク(ホタテの貝殻)→Amazonから購入(ダストレスチョーク)

■おのみち -測定依頼所-
かつお節の一種の測定結果の説明、β線スペクトル及び測定方法
チェレンコフ光の話
コーヒー豆の話
タイのコーヒー生豆にまで及ぶ

■奈良・市民放射能測定所
桃(福島県産)
ピーマン(福島県産)
きゅうり①(福島県産)
インゲン(福島県産)
蚊取り線香の話
漢方薬
大阪産業大学への見学予定。見学者の調整。10月→ベータ線測定についてが主となる見込み
給食と牛乳についての本の話

測定員の自費にて購入させて頂き、内容を拝見しました。
*****一読させて頂いた感想です*****
放射能に限らず「給食」・「牛乳」について実はこうだったんだ!と新たな発見が盛り沢山でした。
給食・牛乳の不思議を今まで考えていて重なった部分と、
実際の現場での考えと、新たに知ったこと、それに対する苦悩等など。
アレルギー?心配?学校側としては?保護者としては?当事者の子としては?
考える一助になると思います。

今後のイベント時に持参いたします。
(当方ではご紹介のみとなります。)
購入はインターネットからとなります。
購入先はこちら→「『放射能が気になるママのための 給食・牛乳についてのお話会』が本になりました!」

■南福崎土地株式会社放射能測定室
HSFの話
温度計と5cmと1mの同時計測
次回は京都へ。10月12日に。
蒜山高原

■さかな二匹の測定所
土壌採取と測定の話
採取場所は手つかずの場所
山の奥、墓地のあたりとか


■別件:ミニ学習会のこと
アンケートを測定所の中でとれないかなと
健康被害のこと、住宅支援のこと
データを取っておけないかなと
→居住、生活、自覚症状、子供成長、良性疾患、悪性疾患、妊娠、血液検査

■京都・市民放射能測定所
京都と滋賀で合わせて3台AT1320A新たに導入
京都北部測定所「たんぽぽ」開所→ページ
京都市左京区の診療所さんのこと
10月12日に呉竹文化センターで測定所祭りのこと
京都の学習会の講師について

■阪神・市民放射能測定所
人形峠のこと
測定器の修理のこと
NaIプローブ
測定値のズレ
BGとの乖離
チューニング時にひどいズレ
非電化工房でのチェック
南福崎で調整した基準土壌の結果を集計していく方向で
RedMineに結果をアップしている

○「ゲルマで測るプロジェクト」西日本測定所ネットワーク
「さかな二匹の測定所」か「阪神・市民放射能測定所」担当
候補:越前ガニ?
2015年12月13日で調整中

○次回の第13回会合
日程:2016年1月9~11日
場所:京都北部測定所「たんぽぽ」で調整中

==========================================================
・Facebookファンページについて
おのみち -測定依頼所-」のFacebookのファンページを作成しました
皆様の「いいね!」をよろしくお願いいたします


・利用料等の口座を開設しました
トラブル防止のため、利用料等は口座振り込みをご利用ください
「利用料口座の開設」と「広告用チラシの刷新」について

・長時間測定を可能にするために、測定室の環境整備を行っています
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等では、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
・非電化工房へ長時間測定についてお問い合わせ内容等
==========================================================

2015年9月24日木曜日

レギュラーコーヒー・コーヒー豆(アラビカ豆)・ブラジル&コロンビアのブレンド(2015年)珈琲まめ工房㈱・ゲルマクロスチェック結果有

0 件のコメント:
本日は、自主測定となりました食品の測定結果についてです。
商品名は、「レギュラーコーヒー・コーヒー豆(アラビカ豆)」
産地は、「ブラジル&コロンビアのブレンド」
製造者及び販売者は、「珈琲まめ工房株式会社」

放射能測定については、地道に一つ一つ結果を集めていくことで、全体像を把握できるようになります。
中でもコーヒー豆については、「測定数が少なく」、まだ全体の傾向は分からないと言えます。

注意点の一つとして、コーヒー豆は
1.充填した際の重量が小さい
2.カリウムが多く含まれている(放射性カリウム40が多い)

上記2点から、測定下限値が下がりにくい食品の一つです。
当方の測定器(NaIシンチレーション式)では、できるだけ正確な値で測定を行おうとしますと、
測定下限値が「1.0Bq/kg程度」にしかなりません。
そのため、ゲルマニウム半導体検出器によるクロスチェックも行いました。

=クロスチェック先=
「NPO法人新宿代々木市民測定所」
http://www.sy-sokutei.info/

まずは、当方「おのみち -測定依頼所-」からの測定結果をご覧ください。

(測定風景)






(測定結果)
判定方法:スペクトルからのピーク
セシウム134
605keV:○
796keV:×

セシウム137
662keV:×

カリウム40
1461keV:○

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV:×

ビスマス214
609keV:○
1120keV:△

[トリウム系]
鉛212
239keV:×

アクチニウム228
338keV:×
911keV、965keV:△

タリウム208
583keV:○
861keV:△

この度の測定結果では

天然核種
「カリウム40」
「ビスマス214」(ウラン系)
「タリウム208」(トリウム系)

の検出と判断いたします。

セシウム137については、662keVにピーク確認できません。
セシウム134については、605keVにピークが確認できますが、796keVにピークが確認できません。
結果として、セシウム137及びセシウム134共に不検出と判断しました。

(まとめ)
天然核種の「カリウム40」、ウラン系(「ビスマス214」)、トリウム系(「タリウム208」)
の検出と判断しました。

1Lの充填量が「345.6g」と少なく、また、「カリウム40が579±130Bq/kg」と多く検出されているため、
測定下限値が、セシウム137で「0.9Bq/kg」となりました。
ソフトウェア上では測定下限値が0.9Bq/kgですので、測定結果からは0.9Bq/kg以下の値に存在している可能性は否めません。
今までの「検出された」というデータから、セシウム137は0.3Bq/kg近辺で検出されるのでは?と推定しました。

食品名:レギュラーコーヒー・コーヒー豆(アラビカ豆)
産地:ブラジル&コロンビアのブレンド
製造者:珈琲まめ工房株式会社
製造工場:珈琲まめ工房株式会社
販売者:珈琲まめ工房株式会社
生産年月:2015年
入手年月:2015年8月20日
賞味期限:2016年7月16日
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:345.6
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ(測定精度99.7%)
セシウム137:不検出(<0.9Bq/kg)
セシウム134:不検出(<0.9Bq/kg)
カリウム40:579±130Bq/kg


***他のコーヒー豆の測定結果から推測***
今回の充填量とカリウム40の値によるスペクトルグラフでは、「0.3Bq/kg程度」の検出となるのではと考えました。
正確な情報を提供したいと考えてましたので、ゲルマニウム半導体検出器によるクロスチェックを行いました。

**クロスチェック先を検討した結果**
検体が2L強あったことから、素晴らしい精度で下限値をかなり低い値まで測定していただける「NPO法人新宿代々木市民測定所」様へお願いしました。
(※測定結果の公表については許可をいただいております。)

(クロスチェック先の測定結果)
「NPO法人新宿代々木市民測定所」様
測定器:BSI社製ゲルマニウム半導体検出器 (GCD-70200)
測定日:2015年9月19日
測定時間:180,000秒(50時間)
重量:733.0g
測定容器:2Lマリネリ容器
解析精度:3σ
セシウム137:不検出(<0.07Bq/kg)
セシウム134:不検出(<0.07Bq/kg)


(まとめ)
セシウム137及びセシウム134共に、0.07Bq/kgを検出限界として「不検出」との結果となりました。
これは本当に嬉しい誤算でした。
検出限界を0.07Bq/kgとして、不検出となったコーヒー豆を見つけました!

しかし、このお話には後日談があります。
「NPO法人新宿代々木市民測定所」のKさんから、
***********************
→「他社製品の「コロンビア・ブラジル産」では、セシウム137が検出されました。」
→「3種類のコーヒーを購入して、自主測定しましたがいずれもセシウム137を検出しました。」
***********************
とのご報告を頂いております。
この結果は、NPO法人新宿代々木市民測定所のHPで出そうと思っていらっしゃるとのこと。

・・・ですので、
→「コロンビア産だから」
→「ブラジル産だから」
という理由で
「検出されないコーヒー豆である」
という結論にはなりません。
今回のコーヒー豆は、検出されなかった「奇跡のコーヒー豆」なのかもしれません。

測定するコーヒー豆が、
→コロンビアの「どこの地域」
→ブラジルの「どこの地域」
なのかをしっかりと把握してデータを蓄積していく必要があります。

また、冒頭でも記述しましたが、「測定している検体数が絶対的に少ない」ため、
傾向を把握するにはしっかりとしたデータを蓄積していく必要があると考えております。

ただし、コーヒー豆については、当方の測定(NaIシンチレーション式)では、
冒頭の2つの理由(軽い・カリウム多い)により測定下限値が1.0Bq/kg近辺までしか下げることが難しいですので、
ゲルマニウム半導体検出器による測定が望ましいと考えております。
(長文お読みいただき有り難うございます。感謝。)

※2015年8月21日の測定結果です。
(ゲルマニウム半導体検出器の測定結果は、2015年9月19日です。)
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。

==========================================================
・Facebookファンページについて
おのみち -測定依頼所-」のFacebookのファンページを作成しました
皆様の「いいね!」をよろしくお願いいたします


・利用料等の口座を開設しました
トラブル防止のため、利用料等は口座振り込みをご利用ください
「利用料口座の開設」と「広告用チラシの刷新」について

・長時間測定を可能にするために、測定室の環境整備を行っています
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等では、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
・非電化工房へ長時間測定についてお問い合わせ内容等
==========================================================