2016年4月25日月曜日

木炭・広島県山県郡安芸太田町(2016年)

本日は、ご依頼のありました堆肥・環境資材についての測定結果です。
堆肥名は、「木炭」
産地は、「広島県山県郡安芸太田町」
製造者及び販売者は、「非公開」

畑に施肥する木炭を探している。
今年から「広島県山県郡安芸太田町」産の木材を使用して木炭になっている製品を見つけたので、使ってみたい。
そのため一度測定しておきたいと、ご依頼を受けました。

(測定風景)



(測定品詳細)
堆肥名:木炭
産地:広島県山県郡安芸太田町
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:2016年2月
入手年月:2016年2月
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA

(測定結果)
測定時間:43200秒
重量:272.4
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度3σ(精度99.7%)
セシウム137:12.0±3.54Bq/kg(過大検出)
セシウム134:7.07±2.49Bq/kg(過大検出であり微量)
カリウム40:208±55.1Bq/kg

(判定方法):スペクトルからのピーク
セシウム134
605keV:○
796keV:△

セシウム137
662keV:○

カリウム40
1461keV:○

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV:○

ビスマス214
609keV:○
1120keV:○

[トリウム系]
鉛212
239keV:○

アクチニウム228
338keV:○
911keV、965keV:○

タリウム208
583keV:○
861keV:○

(まとめ)
天然核種の
「カリウム40」
「鉛214」(ウラン系)

「ビスマス214」(ウラン系)
「鉛212」(トリウム系)
「アクチニウム228」(トリウム系)
「タリウム208」(トリウム系)

人工核種
「セシウム137」(過大検出)
「セシウム134」(過大検出であり微量)

の検出と判断しました。

なお、セシウム137及びセシウム134共に、天然核種の影響を強く受けており過大検出となっております。
しっかりとした値を求めるには、ゲルマニウム半導体検出器による測定を行う必要があります。
測定結果のスペクトルグラフから、おおよそではありますが、
セシウム137は、「10Bq/kg程度」の存在。
セシウム134は、「1Bq/kg程度」存在しているかどうか
であると推測します。

なお、放射性セシウム134が検出されたと判断できることから、
全部というわけではありませんが、福島第一原子力発電所の事故による影響を受けたものと推測されます。

セシウム137は、「10Bq/kg程度」
セシウム134は、「1Bq/kg程度」
とした場合、

放射性セシウムについて、平成28年3月現在では、
セシウム137:セシウム134=1:0.210
の割合で存在すると言われております。

概ねではありますが、
半分の量が福島第一原子力発電所の事故による影響で

もう半分が過去の大気圏内核実験等による影響であると推測します。

推測ですので、しっかりとした結論を出すには、
ゲルマニウム半導体検出器による測定を行う必要があることを申し添えておきます。

(補足)
薪を燃やした後の灰には、最大で薪の182倍の放射性セシウムを含む試験結果が報告されております。
なので、今回の程度放射性セシウムを含有する木炭は全国どこからも検出される可能性があることは申し添えておきます。
ご参考
http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/docs/2012112100033/

※2016年3月11日の測定結果です。
放射能測定結果の数値には必ず誤差があります。
また、放射能測定結果の範囲内に「放射能絶対値」が含まれる確率を、解析精度という値で表示しています。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。

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