2015年8月24日月曜日

ブルーベリー・神奈川県藤沢市(2015年)

ご依頼のありました食品の測定結果についてです。
食品名は、「ブルーベリー」
産地は、「神奈川県藤沢市」
製造者及び販売者は、「非公開」

ブルーベリーについてきちんと測定して知っておきたいとのことからのご依頼です。
生産者様については非公開としております。

(測定風景)


(測定結果)

 (判定方法:スペクトルからのピーク)
セシウム134
605keV:△
796keV:×

セシウム137
662keV:○

カリウム40
1461keV:○

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV:×

ビスマス214
609keV:△
1120keV:×

[トリウム系]
鉛212
239keV:×

アクチニウム228
338keV:×
911keV、965keV:×

タリウム208
583keV:×
861keV:×

この度の測定結果では

天然核種
「カリウム40」

人工核種
「セシウム137」

の検出と判断いたします。
セシウム137については、662keVにピークが確認できます。
セシウム134については、605keVに少しピークが見えますが、796keVにピークが確認できません。
結果として、
セシウム137を検出、セシウム134を不検出と判断しました。

(まとめ)
天然核種のカリウム40、人工核種のセシウム137を検出と判断しました。

なお、7月1日現在の「セシウム137:セシウム134=1:0.260」です。

今回の結果を当てはめてみますと理論値としては
セシウム137:セシウム134=0.575:0.575×0.260=0.575:0.1495
です。
もし、セシウム134が福島第一原子力発電所の事故による影響で存在していましたら、
セシウム134は「0.1495Bq/kg」程度ではなかろうかと推測されます。

この値が大きいのか小さいのかは「みんなのデータサイト」に掲載されている
最近1年以内の「ブルーベリー」で検索してみますと
http://www.minnanods.net/mrdatafoodsearch?mds_scatid=1060103&rows=200&year_s=2014&month_s=7&year_e=2015&month_e=7&food=&order_by=&order_by_desc=&mrdate=1&clubid=mds2

海外産の方がもっと検出されていたり、また検出されていなかったりです。
値の検出下限値が高い物も有りますので一概には言えませんが、
今回の結果では、「0.575±0.363Bq/kg」ですので、すごく高い値が出ているというわけでもありません。
ですが検出されないものもあることから今回の結果を受けて、
食されるかどうかは各々の判断になりますことを申し添えておきます。

食品名:ブルーベリー
産地:神奈川県藤沢市
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:2015年6月29日
入手年月:2015年6月29日
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:992.2
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ(精度:99.7%)
セシウム137:0.575±0.363Bq/kg
セシウム134:不検出(<0.3Bq/kg)
カリウム40:17.1±6.61Bq/kg

※2015年7月5日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(※以下は、測定結果後にやり取りさせて頂きました文面の一部ですが、参考になるかと思いますので公開させて頂きます。)

> セシウム134が0.3Bqで不検出ということは、福島由来でないこともあるとい
> うことでしょうか。でも比率的にはなんとも言えないですよね。

比率を見ていきますと、
>>  今回の結果を当てはめてみますと理論値としては
>>  セシウム137:セシウム134=0.575:0.575×0.260=0.575:0.1495
です。
当方のセシウム134の測定下限値が0.3Bq/kgですので、それ以下の数値は検出することができておりません。
つまり福島第一原子力発電所の事故由来なのか、過去の大気圏内核実験の影響なのかこれだけでは判断ができないということです。
ですが、山口県や広島県のブルーベリーと比べた時や、
福島第一原子力発電所の事故前のデータ等と比べた時、

神奈川県のブルーベリーから今回の値程、セシウム137が検出されるというデータは見つかっておりません。

状況的なことから判断となりますが、
今回の神奈川県のブルーベリーは、福島第一原子力発電所の事故による影響と考えても差し支えないと思います。
どうしても、福島第一原子力発電所の事故由来のものであるか判断する必要があれば
ここから先はゲルマニウム半導体検出器により0.1Bq/kg以下の下限値まで測定する必要があろうかと思います。

> これまで高知県でも土壌中からはセシウム137のみ10ベクレル程度検出される
> 場合があるのですが、これらは核実験の影響が残っているのではと判断されてい
> ました。ただし、同じ地域で採れた椎茸を測ったものはセシウム137も134
> も不検出でした。その意味では、ブルーベリーから微量でもセシウム137が検
> 出されたということは、やはり福島の影響でしょうか。

上記にも書かせて頂きましたが、
そのように考えて問題ないと思います。

> まあ、今回の結果を見て、この程度であれば、私たち年配者(私は今66歳です)
> だったら、OKかなと思います。
> ともかく、分からないでどうしようと思っているより、ずっとすっきりしました。
> ありがとうございました。
> 今回お願いしてみて、思ったよりずっと簡単に試料を送れたので、これからも気
> 軽に測定をお願いしたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。

是非、機会があればお願いします。お待ちしておりますね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

==========================================================
・Facebookファンページについて
おのみち -測定依頼所-」のFacebookのファンページを作成しました
皆様の「いいね!」をよろしくお願いいたします


・利用料等の口座を開設しました
トラブル防止のため、利用料等は口座振り込みをご利用ください
「利用料口座の開設」と「広告用チラシの刷新」について

・長時間測定を可能にするために、測定室の環境整備を行っています
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等では、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
その3:測定室内の環境及び遮蔽状況(2014年12月11日現在)
・非電化工房へ長時間測定についてお問い合わせ内容等
==========================================================

0 件のコメント:

コメントを投稿