2015年3月16日月曜日

ほうじ茶(炒)・静岡県(2014年)

本日は、ご依頼のありました食品の測定結果についてです。
食品名は、「ほうじ茶」
産地は、「静岡県」
製造者及び販売者は、「非公開」

静岡県の茶葉の測定となります。
ほうじ茶ですが、もともとの茶葉を購入後に炒って水分を出来るだけ飛ばしたものとなります。
ですので、通常の茶葉と比べると値が若干高めになりますこと、申し添えておきます。

(測定風景)




それでは、測定結果です。

 (判定方法:スペクトルからのピーク)
セシウム134
605keV:○
796keV:△

セシウム137
662keV:○

カリウム40
1461keV:○

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV:△

ビスマス214
609keV:○
1120keV:○

[トリウム系]
鉛212
239keV:△

アクチニウム228
338keV:△
911keV、965keV:○

タリウム208
583keV:○
861keV:△

この度の測定結果では

天然核種
「カリウム40」
「ビスマス214」(ウラン系)(微量)
「アクチニウム228」(トリウム系)(微量)
「タリウム208」(トリウム系)(微量)

人工核種
「セシウム137」
「セシウム134」(疑い)

の検出と判断いたします。

セシウム137については、662keVにピークが確認できます。
セシウム134については、605keVにピークが確認できますが、796keVにおいてはごくわずかピークが確認できます。
したがって、セシウム137を検出、セシウム134を検出(疑い)と判断しました。

(まとめ)
天然核種の「カリウム40」、微量の「ビスマス214」(ウラン系)、微量の「アクチニウム228」(トリウム系)、
微量の「タリウム208」(トリウム系)
人工核種の「セシウム137」、疑いですが「セシウム134」を検出と判断しました。
微量ではありますが、ビスマス214やタリウム228といった天然核種が存在しているようですので、
若干セシウム137の値が過大になっている可能性はあります。
しかし、今回の結果を現在のセシウム137:セシウム134の存在比で考えてみた場合
セシウム137:セシウム134=2.63:0.874=0.3323...
となります。
平成27年2月現在では1:0.295ですので、若干セシウム134の値が高く検出されていることとなりますので、
概ね信頼のできる値が出たのではないかなと推測します。

また、今回1L容器への充填量が375gとのご指定でしたので、本当にぎりぎりでしたが詰め込みました。
簡単には詰め込めなかったので、他の方が同じような充填量で出来るかどうかは分かりません。
なお、660gあったものを570gに炒ったとのことで「1.157倍」になっているとのこと。

2σの数値を参考にし、実際の値に換算しますと
セシウム137:2.63÷1.157=2.2731Bq/kg
セシウム134:0.874÷1.157=0.7554Bq/kg
カリウム40:443÷1.157=382.8867Bq/kg

となります。

食品名:ほうじ茶(炒)
産地:静岡県
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:2014年
入手年月:2015年1月
賞味期限:2015年12月9日
ロットナンバー:NO DATA
製造所固有記号:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:375.0
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)

※スペクトルデータの公開もOKとのことですので公開させて頂きます。
ありがとうございました!!
3σ(測定精度99.7%)
セシウム137:2.63±1.35Bq/kg
セシウム134:不検出(<0.9Bq/kg)
カリウム40:443±102Bq/kg

2σ(測定精度95.4%)
セシウム137:2.63±1.08Bq/kg
セシウム134:0.874±0.754Bq/kg
カリウム40:443±97.2Bq/kg

※2015年2月8日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。

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