2015年6月23日火曜日

ホットスポットファインダー(HSF)による空間線量マッピング(2015年3月~2015年6月)広島県・岡山県・島根県・鳥取県

*****************************************
「[東日本土壌ベクレル測定プロジェクトのクラウドファンディングへのご協力について] 」
http://onomichi-labo.blogspot.jp/2015/05/blog-post.html

「クラウドファンディング」(2015年6月21日で終了)
https://moon-shot.org/projects/68

合計210万円もの支援を頂くことが出来ました!
ありがとうございます。
「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」はまだまだ始まったばかりですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

みんなのデータサイトからの御礼のブログもご紹介しておきます。

土壌プロジェクト・クラウドファンディングへの応援、ありがとうございました! 」
http://minnanodatasite.blogspot.jp/2015/06/blog-post.html
*****************************************

西日本測定所ネットワーク内では、南福崎土地株式会社放射能測定室より「ホットスポットファンダー(HSF)」をお借りしております。
今回は、2015年3月~6月の間に、おのみち -測定依頼所-でお借りしましたので、空間線量をマッピングした結果を公表します。

☆西日本で空間線量をマッピングする理由
幸いにも西日本は福島第一原子力発電所の事故による汚染はほぼ無いと言っても良い状況です。
東日本では、ホットスポットファインダーを使った空間線量マッピングが進められてきておりますが、
ここ[西日本]で空間線量をマッピングをする意味はいったいなんなのか?
よく聞かれるというか、不思議に思われる部分です。

ハッキリ言いますと、東日本では今回の原発事故により「汚染された後」の空間線量をマッピングしていくことしかできない状況です。
では、事故によりどれだけ汚染されてしまったのか?
今の東日本の状況を見ても分かる通り、過去の蓄積されているデータで比較するしかないのが現状です。
しかし比較する元となる過去のデータは、現状蓄積しているデータと同じ方法で蓄積したデータとは言い難いものです。(測定機器・測定条件などが違うため)

西日本では、汚染のほぼ無いデータを蓄積していくことが出来ます。
よって、もし今後原子力発電所の事故が再度起きた場合・・・
→「汚染される前」
→「汚染された後」
両方を同じ測定機器で、同じ測定方法で比較することができるデータを蓄積することが可能です。
そのためのデータを、今、蓄積する必要性があると考えております。

(マッピング期間)
2015年3月~2015年6月

(HSFのマッピング状況の紹介)
■全体


■GPS部分


■検出器(地上5cmに設定)


■(パソコン部分:後景)

(マッピング箇所):データは地名を「右クリックして保存」でダウンロードできます。
[kmlファイルですが、グーグルマップで詳しく見ることが出来ますので是非どうぞ!]
■広島県
尾道市1
尾道市2
尾道市3
概ね:0.10~0.15μSv/h
一部0.25μSv/hまで上がった部分もあるが、放射性セシウムは見えない
古民家の密集しているところ、石垣、石に囲まれるような場所、公園といった土壌の露出しているところは比較的高い
アスファルトは0.07μSv/h程度まで下がる。
海に面した場所は低くなる傾向。



福山市
概ね:0.05~0.10μSv/h
工業団地の中をマッピングした。
今後もいろいろな面で継続してみていきたい。


世羅郡世羅町
概ね:0.06~0.08μSv/h
高地となるため、尾道市内よりも高くなると推測していたが、思っていたほど数値は高くならなかった。
土壌の露出した部分でも0.10μSv/h程度であり、数値もあまりばらつかず安定していた。



広島市
概ね:0.07~0.10μSv/h
平和記念公園内では、土壌のむき出しになっている部分も多く0.06~0.12μSv/hの範囲
一部石畳の上で0.18μSv/hを超える部分もあったが放射性セシウムは見えず
紙屋町の商店街内のアーケード街では、0.12μSv/程度の一定の数値をずっと示した。
なお、紙屋町バス停付近の0.50μSv/hのような値は、バス停から人がいなくなると数値が一気に戻ったので医療用の可能性有
また、データにはないが、紙屋町シャレオ(地下街)の数値は地上とほとんど変わらなかった。



■鳥取県
米子市
概ね:0.05~0.08μSv/h
道路に面したトンネルの中では0.10μSv/hまで上がったが、コンクリートに囲まれている影響と推測される。
ある花壇では、一部0.10μSv/hを超えたところもあるが、原因は不明。(花壇のレンガ?)



■島根県
大田市
概ね:0.02~0.04μSv/h
中国山脈の中にあって日本海側に近い地域でもあるため、もっと高い数値がでると予想していたが非常に低かった。
一部竹林で、放射性セシウムのピーク有。
(土壌の測定結果)→「土壌・島根県大田市(2015年)みんなのデータサイト土壌測定プロジェク ト:2地点」
空間線量だけで、放射性セシウムの有る無しは判断できないと分かる事例である。



■岡山県
苫田郡鏡野町(人形峠)
日本唯一のウラン鉱。
概ね:0.07~0.09μSv/h
天然ウランの採掘や精錬もされていたとのことで、かなり高めの数値を予想していたがそうでもなかった。
ただ、0.25μSv/hを超えた箇所があった。
その地点は周りを見比べてもなんら変わったところはないが、γ線を出している物が埋まっていると推測されるので、記録のために写真を残した。
放射性セシウムは見えなかった。






数値が0.25μSv/hを超えた地点



以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
ご質問等、たくさんお待ちしております!!
(※コメント欄にどうぞ!!)

※2015年6月27日追記
HSFでマッピングした全体図です。


==========================================================
・Facebookファンページについて
おのみち -測定依頼所-」のFacebookのファンページを作成しました
皆様の「いいね!」をよろしくお願いいたします


・利用料等の口座を開設しました
トラブル防止のため、利用料等は口座振り込みをご利用ください
「利用料口座の開設」と「広告用チラシの刷新」について

・長時間測定を可能にするために、測定室の環境整備を行っています
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等では、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
・非電化工房へ長時間測定についてお問い合わせ内容等
==========================================================

2 件のコメント:

  1. いつもお世話になっております。岡山のみきです。
    人形峠のホットスポットファインダーによる貴重な測定、ありがとうございます。
    色々と大変だったとお察しします。
    色々と噂の飛び交う人形峠ですが(^^;)このような客観的なデータが最も重要だと思います。
    今後ともよろしくお願いいたします。

    返信削除
    返信
    1. みきさん
      コメント、ありがとうございます。
      人形峠の結果は、他地域と同条件だとどうなるのか気にはなっていました。
      いろいろと反響もあり、やってみてデータも取れて良かったと思いました。
      今後ともどうぞよろしくお願いします(^○^)

      削除