食品名は、「玄米」
産地は、「島根県」
製造者及び販売者は、「非公開」
山梨県在住の方からのご依頼です。
震災以後、子供に食べさせる食事についてとても気を使っておられるとのこと。
今回ご依頼を頂きました玄米についても、測って知っておきたいとのことからのご依頼でした。
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本日の測定結果については
2014年1月25日(土)にNONベクレル食堂さんで行和させて頂きました
杉原宏喜さん(おのみち 測定依頼所) 講演会
「これからの放射能汚染 ~市民が測ることの意味~」
[詳細] http://
の中でもお話をさせて頂きました。
レポートはこちらになります。
http://onomichi-labo.blogspot.jp/2014/01/non.html
併せてご覧いただければ幸いです。
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それでは、測定結果です。
測定結果及びスペクトルから判断した結果、
セシウム134は不検出ですが、137を検出と判断しました。
(判定方法)
605keV、796keV、802keVにはピークが確認できません。
662keVには、他の不検出だった玄米と比べてピークがあると判断しました。
この度の測定結果では・・・
天然核種
「カリウム40」
「タリウム208」(トリウム系)
人工核種
「セシウム137」(微量)(疑い)
の検出と判断します。
「セシウム134」については、ピークは確認できないので不検出とさせて頂いております。
「セシウム137」については、セシウム137が存在していると662keVにピークが確認できるのですが、そのピークがわずかながらも有ると判断させて頂きました。
絶対にあると言い切れるものではないのですが、今までの経験上セシウム137は存在していると考えられる結果となっております。
なお、トリウム系の天然核種である「タリウム208」が存在しているため、数値は若干高めに算出されている可能性があります。
よって、数値の確定にはゲルマニウム測定を行う必要があろうかと思います。
参考までに、セシウム137が0.535Bq/kg存在していると考えた場合、
50年間のセシウム137の1日平均摂取量は0.19Bqでした。
本玄米をそのまま食べた場合、0.19/0.535=0.3551・・・kg≒355g
となりますので、一日350g程度以上食したら、過去の平均摂取量を超えることとなります。
なお、玄米のままではなく、白米にすることでセシウム含有量を減らすことはできます。
今回の結果は本当に微量で、今までの結果からわずかながらも有るだろうと判断させて頂きました。
放射能測定検査は、常に同じ結果が出るものではないことと、
当方の測定器はNaIシンチのため、天然核種が存在したり、微量なものについては定量が難しい面があります。
したがって、検出と判断させて頂いておりますが、「疑い」ということと、数値は若干高めに算出されている可能性があります。
商品名:玄米
産地:島根県
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:2013年
入手年月:2013年
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:1025.0g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:0.535±0.479Bq/kg
セシウム134:<0.3Bq/kg
カリウム40:59.5±15.6Bq/kg
※2013年11月22日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。
なお、検出が微量のため、ゲルマニウム半導体検出器での測定もさせて頂きました。
「南福崎土地株式会社 放射能測定室」様によるゲルマニウム半導体測定器の測定結果
(※ありがとうございます!)
測定器:テクノエーピーTG150B
測定日:2013年12月15日
測定時間:86400秒(24時間)
重量:867.0g
測定容器:1Lマリネリ容器
解析精度:3σ以上
セシウム137:0.34±0.07Bq/kg
セシウム134:<0.2Bq/kg
です。
検出核種としては、
天然核種
「カリウム40」
「タリウム208」他(トリウム系)
「ビスマス214」他(ウラン系)
天然核種
「セシウム137」
となりました。
ゲルマニウム半導体検出器の結果をもって、
本農園さんにご連絡させて頂きました。
そして、次のことが分かりました。
→今回の玄米を作っている土壌は、昨年までは違う人が作っていた。
→今年から本農園で作付け。しかし土壌からは9Bq/kgのセシウム137を検出
(全国どこでも土壌からセシウム137が5~10Bq/kg程度の検出されるというのは不思議な話ではない)
→有機栽培を行っている
土壌から玄米へのセシウムの移行係数は3%程との話もあります。
したがってどのような対策が取れるか考えてみたのですが、なかなか良い案が思い浮かびません。
カリウム施肥したら味も変わるようですし難しいところです。
また、体のためを考えた有機栽培の方が化学肥料を用いるよりも移行率は高いようです。
対策として、
→土壌を全て汚染の低いものに入れ替える
→もっと深く掘り返してセシウム濃度を下げる
いずれにしても何かしらの対策を施して、来年度は検出されないお米にしていけるようにご協力したいと思っております。
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長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等で、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
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