本日は、ご依頼のあった土壌の測定結果についてです。
採取地は「香川県香川郡直島町」です。
ご依頼者の方から伺いますと、「三菱マテリアル近辺の土」とのこと。
噂のある場所ということでの測定依頼でした。
それでは、測定結果です。
測定結果及びスペクトルから判断した結果、
セシウム134及び137は共に誤検出であり「不検出」と判断しました。
(判定方法)
600keV付近にピークが見えますが、796keV、802keVにはピークが確認できません。
662keVにはピークが確認できません。
この度の測定結果では・・・
天然核種の
「カリウム40」
「鉛212」(トリウム系)
「アクチニウム228」(トリウム系)
「タリウム208」(トリウム系)
「鉛214」(微量)(ウラン系)
「ビスマス214」(微量)(ウラン系)
の検出との結果となりました。
トリウム系が多く、微量ですがウラン系の天然核種があります。
セシウムについては、ピークが確認できないので、誤検出であると判断しております。
なお、原発事故以前からセシウム137が全国どこでも
5~10Bq/kgの汚染はあるとのデータがありますので、
セシウムは0ではなく、微量ながらも含まれているものと思っても間違いはないです。
結果として、天然由来のものが多く検出されております。
そのため、本土壌をガイガーカウンターで測定した場合、
天然由来のものを多くカウントしてしまうため数値が上がることが推測されます。
また、トリウム系は砂等に多いようですので、工場近辺で砂を多量に使っていれば、
砂が積もる場所は線量計の数値が上がる可能性があります。
測定品:土壌
採取地:香川県香川郡直島町
製造者:NO DATA
販売者:NO DATA
生産年月:(採取年月日)2013年6月1日
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:114.0g
測定容器:V-7容器(85ml)
解析精度:3σ
セシウム137:24.1±8.0Bq/kg(誤検出)
セシウム134:23.6±7.1Bq/kg(誤検出)
カリウム40 :760.5±178.8Bq/kg
※今年の6月8日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。
土壌の測定をやると、どうしても自然放射線を捉えてしまいます。
返信削除こんな事をやってみたら、どうでしょう。
自然放射能の多い土と、少ない土を測定してみて下さい。
複数この検体で測れば良いのですが、
私は、多い土を2件体・少ない土を1検体測った結果、
ヨウ素131・セシウム134・カリウム40だけは、放射能の多い土は、少ない土の約4倍の数値を出して来ました。
それに対してセシウム137は同程度の数値を出して来ました。
器械の方からは、セシウム137とカリウム40にはピーク有り、
セシウム134はピーク無し、ヨウ素131は同一ピークに複数核種が存在と出ましたので、自然放射線が多い場合の計測能力は、この器械のソフトの特徴としてカリウム40については?、セシウム134・ヨウ素131は多くの放射線を一緒にカウントしてしまう。
セシウム137の数値は、ほぼ自然放射線の影響を受けていない事が分かって来ました。
各機器のソフトで特徴が有りますので、自然放射能の多い土と少ない土を測られて、特徴を掴む事をお勧めします。
Oh!すばらしい企画 Aさま
削除実はいろんな土地の測定を行ってきておりまして、測定の動向も把握できてきております。
測定器の特性もあるのですが、読み取って推測して逆算する力が必要ですね。
実は山梨県の土も縁があって測定させていただいております。
そちらは、西日本よりいくばくか自然放射線が少なく、スペクトルをかなりはっきりと読み取ることが出来ました。
いろいろと勉強させていただいております。
ありがとうございます。