鳥取県に里帰りした際に気になったので購入しました「豆腐(鳥取県米子産)」の測定結果についてです。
名水仕立てとのことです。大豆も鳥取県産。
測定結果ですが、スペクトルからも
セシウム137、セシウム134共に「検出なし」と判断しました。
スペクトルからも判定した内容は、
セシウム134及びセシウム137共にピークは確認できません。
605keV,796keV,802keVをみていると、600keV近辺に少しピークが見えますが、
796keVと802keVにはピークが確認できないので、ビスマス214と判定します。
662keVにはピークが見えません。
また、290keVと350keV近辺に少しピークが確認できます。
鉛212は238keVにピークが、
鉛214は242keV,295keV,352keVにピークが表れます。
鉛214で一番大きくなるピークが352keVであり、理論上の値ともあいます。
鉛212である238keVのピークは確認できません。
よって鉛214のみ検出と判定します。
この度の測定結果では、
天然核種のビスマス214(609keV)と鉛214(242keV,295keV,352keV)のみの検出と判定します。
天然水ということで、天然核種が少し多いのかもしれません。
(鉛があるということは、賛否両論あると思います。)
測定時間:43200秒
重量:914.0g
測定容器:全量充填
解析精度:3σ
セシウム137:<0.5Bq/kg
セシウム134:<0.4Bq/kg
カリウム40 :46.3±13.4Bq/kg
スペクトルの判別方法すごく勉強になります。どうやって勉強すれば良いのかわからず、壁にぶち当たっていました。同じ機種というのもなんだかうれしいです。
返信削除それにしても長時間計測でも、ドリフトせずきれいなスペクトルに見えます。温度対策がかなりしっかりできているのではないでしょうか?
差し支えなければ勉強方法など、ご教示いただけると幸いです。
>めたぼさん
返信削除初めまして。ボランティア測定員です。
実はとある方から、めたぼさんの「べぐれでねが」ブログでヨーグルトの結果がありまして、
気になるとのお話でした。
その時からですが、拝見させていただいております。
今後ともよろしくお願いいたします。
さて、スペクトルの判別方法ですが、
非電化工房さんから戴いている、
http://onomichi-labo.zapto.org/csksystem-u238-th232.jpg
こちらの天然核種のウラン系、トリウム系の各エネルギーとその%を覚えていただきまして、
次のブログが参考になりますので、一度目を通して見てみてください。
ベクレルセンターブログ
「これから放射能検査をスタートする方へ:5.スペクトルの見方」
http://bq-center.com/wordpress/?p=774
その後に、ネットで噂になりました、誤検出のサンプルを見てみると
さらによく分かってくるのではと思います。
あと、当方の環境での測定ですと、カリウム40が50Bq/kg以上になると、
コンプトン散乱の影響が顕著に出てきます。
50Bq/kg未満ですと、ほとんど影響もなくバックグラウンドと同じ形で
スペクトルが出てくることが多いですね。
スペクトルは、温度ドリフトを絶対にさせないということを第一に、
室温管理をできることから徹底しております。
NaIシンチレーションの結晶は、適温が18~20度みたいですので、この温度を外れてくると
潮解という現象が起きやすくなります。
これが起きると測定器の寿命が短くなることと、感度も悪くなってきますので注意してください。
なので、当方は冬場は18度、それ以外は20度を原則として守っていきたいと思っています。
室温を一定にするために、実は当方は軽量鉄骨造のアパートでして、お部屋の改造はできませんので
○エアコン24時間空調(現在は18度設定)
○窓の断熱シート
○窓からの冷気シャットパネル
○サッシの断熱テープ
○隙間風防止のための隙間テープ
○遮光カーテン
○床上にミニ扇風機2台で室内の空気を循環
○エアコンから一番離れた位置に温度センサー付き小型セラミックヒーター
○遮蔽体の周りに水入りのペットボトル
○遮蔽体をできるだけ壁から離して部屋の真ん中あたりに置く
○ノイズを少しでも避けるためにインバーター機器は使わない(白熱型のLEDに変えました)
○振動も測定に影響がありますので、遮蔽体の下に遮音シート2枚重ね
○遮音シートの間に鉛シート2mmを挟んで環境放射線対策
○遮蔽体の下に、鉛ブロック厚5cmを横並びで2個
という形で測定環境を整えています。
途中いらないことも書きましたが、ご参考になればと。
ちなみに、広島県ですので、今のところエアコンの電気代は月3000円いかない程度です。
(小さなこまごまとしたものを合わせると、もう少しいくかもですが。)
また、当方のバックグラウンドのcpsの値は、当初の鉛シートだけですと、
19cpsを超えていました。
ペットボトルで遮蔽して16cps強で、そのあと鉛ブロックを遮蔽体の下に
置くことによって8.5ぐらいですので、めたぼさんの測定環境はとても良いとは思います。
どうも中国地方は土地にウラン由来の天然核種が多く含まれており、
バックグラウンドが高めに出ます。
しっかりと温度管理をされていくと、当方よりもいい測定が出来るのでは?
と思っております^^
参考までに、測定の2~3倍の時間のバックグラウンドをとる必要があるといわれています。
当方では、12時間測定を行うにあたり、最初は40時間のバックグランドをとったのですが、
ソフトウェア上切り捨てがあるようで、長時間のバックグラウンドの取得はあまりよろしくなさそうです。
なので、現在は24時間で取得しております。
理由としては、非電化工房さんのソフトウェア上、取得したバックグラウンドの値は、
その取得した時間で割って基礎値に用いるようです。
そして各測定時間にかけて、バックグラウンドを出しているようです。
その基礎値が多分ですが、ある値以下は切り捨てになるようです。
そのため、長時間のバックグラウンドを取得して測定を行うと、
バックグラウンドがかなり低く出てしまい、不正確な測定結果になることが分かりました。
長くなりましたので、とりあえずこのあたりで^^