2013年12月1日日曜日

さつまいも・神奈川県相摸原市(2013年)

本日は、ご依頼のあった食品の測定結果についてです。
食品名は、「さつまいも」
産地は、「神奈川県相摸原市」
製造者及び販売者は、「非公開」

神奈川県産の地元のさつまいもの汚染は有るのか無いのか。
気になるとのことでの測定依頼でした。


それでは、測定結果です。

測定結果及びスペクトルから判断した結果、
セシウム134は不検出ですが、137は検出と判断しました。


(判定方法)
600keV付近にピークが確認できますが、796keV、802keVには微妙にピークがあるように見えます。
662keVには、ピークが確認できます。

この度の測定結果では・・・

天然核種の
「カリウム40」
「ビスマス214」(ウラン系)
「タリウム208」(トリウム系)

人工核種
「セシウム137」(微量)


の検出と判断します。
なお、セシウム134については、ピークが少しあるようにも見えますので、
測定下限値の0.4Bq/kg以下に存在している可能性があります。
したがって、2σ(95.4%)まで測定精度を落とした結果も出してみました。



2σの結果としては、
天然核種
「カリウム40」
「ビスマス214」(ウラン系)
「タリウム208」(トリウム系)

人工核種
「セシウム137」(微量)
「セシウム134」(微量)


の検出と判断します。
セシウム134については、ハッキリとピークが確認できているわけではないですので、あくまでも参考値としてください。
なお、平成25年10月現在では、セシウム137:セシウム134の比は、原発事故で放出された量と半減期の違いから1:0.446であると言われております。
セシウム137は0.831Bq/kgですから、×0.446=0.370Bq/kg程度がセシウム134の理論値となります。
測定の結果から、セシウム134は0.379Bq/kgですので、ほぼ理論値と合致します。
したがって、今回のサツマイモから検出されたセシウム137及び134については、
福島第一原子力発電所の事故による影響のものと判断しても差し支えないものと考えられます。
今回の測定結果が一つの判断になるのであれば幸いです。



商品名:さつまいも
産地:神奈川県相摸原市
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:2013年10月
入手年月:2013年10月
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:929.4
g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)


解析精度:3σ
セシウム137:0.831±0.588Bq/kg
セシウム134:<0.4Bq/kg
カリウム40:65.8±17.2Bq/kg
 
解析精度:2σ
セシウム137:0.831±0.447Bq/kg
セシウム134:0.379±0.315Bq/kg
カリウム40:65.8±15.9Bq/kg


 ※今年の11月5日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。




 

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