インゲン・福島県（2014年）

本日は、ご依頼のありました食品の測定結果についてです。
食品名は、「インゲン」
産地は、「福島県福島市」
製造者及び販売者は、「地元農家」

福島県福島市にお住いの方の自主生産品となります。
ご自分の畑で生産した農作物はどうなのか、見ておきたいとのことからのご依頼でした。

それでは、測定結果です。

 （判定方法：スペクトルからのピーク）
セシウム134
605keV：○
796keV：×

セシウム137
662keV：○

カリウム40
1461keV：○

[ウラン系]
鉛214
242keV、295keV、352keV：×

ビスマス214
609keV：○
1120keV：×

[トリウム系]
鉛212
239keV：×

アクチニウム228
338keV：×
911keV、965keV：×

タリウム208
583keV：×
861keV：×

この度の測定結果では

天然核種
「カリウム40」
「ビスマス214」

人工核種
「セシウム137」

の検出と判断いたします。
セシウム137については、662keVにピークが確認できます。
セシウム134については、605keV付近にピークが確認できますが、796keVには確認できません。
したがってセシウム137は検出、セシウム134は不検出と判断しました。
結果として、カリウム40の他に天然核種としてビスマス214とセシウム137が検出と判断しております。
福島県産のインゲンですので、福島第一原子力発電所の事故による影響で検出されたものと推測されますが、
セシウム134のピークが全くと言っていいほど見えませんので、断言はできません。
なお、１Lマリネリ容器に半分も充填できていない状態での測定ですので
しっかり１L充填しましたら、もしかしたらセシウム134もピークが確認できたかもしれません。

参考までに、セシウム137：セシウム134の比は2014年8月現在で1：0.345の存在比と言われております。
今回の結果を当てはめてみますと
セシウム137：セシウム134＝1：1.80×0.345＝1：0.621
となります。結果としてはセシウム134の測定下限値は0.7Bq/kgですので、それ以下に存在している可能性は否めません。
ただ、放射線量が少ないようでピークは確認できませんので、数値も含めて参考程度に留めておいてください。

商品名：インゲン

産地：福島県福島市

製造者：地元農家
製造工場：地元農家
販売者：地元農家

生産年月：2014年7月

入手年月：2014年7月
賞味期限：NO DATA

ロットナンバー：NO DATA

測定時間：43200秒
重量：403.0g
測定容器：1Lマリネリ容器（全量充填）
解析精度：3σ
セシウム137：1.80±1.01Bq/kg
セシウム134：＜0.7Bq/kg
カリウム40：78.6±24.5Bq/kg

※２０１４年８月５日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体（このロット）を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。
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