検体名は、「鉛(遮蔽用・汚染)
産地は、「不明」
製造者及び販売者は、「非公開」
放射線遮蔽用の鉛として購入したが、空間線量計で測定するとベータ線が通常の3倍前後も増えてしまう。
なぜなのか知りたいとのことでのご依頼でした。
それでは、測定結果です。
測定結果及びスペクトルから判断した結果、
セシウム134及び137共に不検出と判断しました。
(判定方法)
605keV、796keV、802keVにはピークが確認できません。
662keVにもピークが確認できません。
この度の測定結果では・・・
測定当初と追試で結果を判断しております。
*******************************************************
(測定当初)
天然核種
不検出
人工核種
「アメリシウム241」
の検出と判断します。
セシウム137及び134については、共にピークが確認できないため不検出と判断させて頂きましたが、
アメリシウム241と判断できる核種が検出されております。
「原子力資料情報室」
アメリシウム-241(241Am)
http://www.cnic.jp/knowledge/2611
α線:5.49MeV(84.5%)、5.44MeV(13%)
γ線:59.5keV(35%)、26.3(2.4%)
半減期は433年
概ね50KeVと20KeVあたりにピークが確認できます。
これがアメリシウム241の59.5KeVと26.3KeVのエネルギーではないかと推測いたします。
といいますのも、全てのNaIシンチレーション検出器で言えることなのですが、
実は校正したエネルギー以外の部分についてはエネルギー値の保証ができておりません。
本来ならば、同じ線源をもって同じ位置にくることから核種を判断することとなるのですが、
当方ではアメリシウム241の線源を持っておりません。
ではどのようにしてその辺りを判断したのかといいますと、非電化工房のNaIシンチレーション検出器は低エネルギー側が約10KeV以上ズレて表示されることが分かっております。
その辺りを勘案して、出てくるピークの位置と数によって判断させて頂きました。
結果としては、セシウムによる汚染ではなく、アメリシウム241による汚染ではないかと判断させて頂きました。
どういった場所から回収した鉛なのかどうか分かりませんが、汚染されていることは間違いないようです。
なお、長時間測定をすると、セシウム137のエネルギー部分である662keVも嵩上げされるようですので、この鉛を使って遮蔽をすると、余計なノイズが鉛自体から出て増えますので遮蔽用としては使い難い鉛であります。
各自の判断で遮蔽用としては使うかどうかはお任せとなります。
補足ですが、一番外側に配置する等の対策をすれば使えるかなと考えます。
なお、鉛板はもともとの利用方法としては振動防止用であったりするようですので、
メーカー側としてもちょっとぐらい他のものが混ざっていても気にせずに販売する可能性があります。
商品名:鉛(遮蔽用・汚染)
産地:不明
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:NO DATA
入手年月:2014年
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:1404.2g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:3.17±0.854Bq/kg(誤検出)(<0.2Bq/kg)
セシウム134:0.875±0.385Bq/kg(誤検出)(<0.2Bq/kg)
カリウム40:<2.4Bq/kg
※2014年2月2日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。
(遮蔽用鉛のスペクトルデータ)
*******************************************************
追試:(アメリシウム241及びウラン鉱石と比べた際による最終的な結果)
(アメリシウム241のスペクトルデータ)
(ウラン鉱石のスペクトルデータ)
アメリシウム241のスペクトルデータと比べますとピークの位置が違いますので、
今回の遮蔽用鉛はアメリシウム241による汚染ではありませんでした。
またラジウムの特性X線とも違うようです。
結論的には、ウラン鉱石の低エネルギーのピークの一部のみとほぼ合致しますので、
「誘導放射能」
つまり
(測定当初)
天然核種
不検出
人工核種
「アメリシウム241」
の検出と判断します。
セシウム137及び134については、共にピークが確認できないため不検出と判断させて頂きましたが、
アメリシウム241と判断できる核種が検出されております。
「原子力資料情報室」
アメリシウム-241(241Am)
http://www.cnic.jp/knowledge/2611
α線:5.49MeV(84.5%)、5.44MeV(13%)
γ線:59.5keV(35%)、26.3(2.4%)
半減期は433年
概ね50KeVと20KeVあたりにピークが確認できます。
これがアメリシウム241の59.5KeVと26.3KeVのエネルギーではないかと推測いたします。
といいますのも、全てのNaIシンチレーション検出器で言えることなのですが、
実は校正したエネルギー以外の部分についてはエネルギー値の保証ができておりません。
本来ならば、同じ線源をもって同じ位置にくることから核種を判断することとなるのですが、
当方ではアメリシウム241の線源を持っておりません。
ではどのようにしてその辺りを判断したのかといいますと、非電化工房のNaIシンチレーション検出器は低エネルギー側が約10KeV以上ズレて表示されることが分かっております。
その辺りを勘案して、出てくるピークの位置と数によって判断させて頂きました。
結果としては、セシウムによる汚染ではなく、アメリシウム241による汚染ではないかと判断させて頂きました。
どういった場所から回収した鉛なのかどうか分かりませんが、汚染されていることは間違いないようです。
なお、長時間測定をすると、セシウム137のエネルギー部分である662keVも嵩上げされるようですので、この鉛を使って遮蔽をすると、余計なノイズが鉛自体から出て増えますので遮蔽用としては使い難い鉛であります。
各自の判断で遮蔽用としては使うかどうかはお任せとなります。
補足ですが、一番外側に配置する等の対策をすれば使えるかなと考えます。
なお、鉛板はもともとの利用方法としては振動防止用であったりするようですので、
メーカー側としてもちょっとぐらい他のものが混ざっていても気にせずに販売する可能性があります。
ちなみに、鉛の原料としては殆ど香港からの輸入との話があります。
その原料の中には原子力施設で使用していたものもあり、元々核分裂生成物でコンタミしていたりすることもあるようです。
商品名:鉛(遮蔽用・汚染)
産地:不明
製造者:非公開
製造工場:非公開
販売者:非公開
生産年月:NO DATA
入手年月:2014年
賞味期限:NO DATA
ロットナンバー:NO DATA
測定時間:43200秒
重量:1404.2g
測定容器:1Lマリネリ容器(全量充填)
解析精度:3σ
セシウム137:3.17±0.854Bq/kg(誤検出)(<0.2Bq/kg)
セシウム134:0.875±0.385Bq/kg(誤検出)(<0.2Bq/kg)
カリウム40:<2.4Bq/kg
※2014年2月2日の測定結果です。
また、放射能測定での数値は絶対値ではありません。
機器や測定環境も左右する確率的な測定ですので、あくまでも参考値としてご活用ください。
この個体(このロット)を測定した結果はその母集団の数値を保障するものでありません。
今回の測定が検出なしでも、永続的な安心を保障するものでもありません。
(遮蔽用鉛のスペクトルデータ)
*******************************************************
追試:(アメリシウム241及びウラン鉱石と比べた際による最終的な結果)
(アメリシウム241のスペクトルデータ)
(ウラン鉱石のスペクトルデータ)
アメリシウム241のスペクトルデータと比べますとピークの位置が違いますので、
今回の遮蔽用鉛はアメリシウム241による汚染ではありませんでした。
またラジウムの特性X線とも違うようです。
結論的には、ウラン鉱石の低エネルギーのピークの一部のみとほぼ合致しますので、
「誘導放射能」
つまり
不検出
人工核種
「放射化した鉛」
の検出であると判断します。
今回、この遮蔽用鉛(汚染)とアメリシウム241と検証した動画もあります。
こちらも一緒にご覧頂ければと思います。
http://twitcasting.tv/laboonomichi/movie/38297194
分からないところ等ありましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
(追記1:2014年3月5日)
実は今回の鉛板について、放射線のことに詳しいある方に相談をしておりました。
その方からアメリシウム241の線源もお借りしております。
また、今回の鉛板(汚染)についても、その方に測定して頂きましたので併せてご紹介いたします。
(公開についても許可を頂きました。)
今回の検体となった鉛板(汚染)と通常の鉛板を重ね合わせたもの。
赤色が通常の鉛板
青色が今回の鉛板(汚染)
放射平衡のないラジウム226
3つを重ね合わせたもの
ウラン鉱石のスペクトルデータから
45keVと75keVの可能性?
とのことでした。
(追記1:ここまで)
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
(追記2:2014年3月6日)
Twitterで「SW83A」さんから助言と回答を次のとおり頂きました。
===============================================
https://twitter.com/SW83A/statuses/441171332202381312
SW83A
解りました。
45keV → Pb-210 47keV
75keV → Bi-210 平均389keVのβ線によるPbの特性X線
===============================================
とのこと。
Pb210とその崩壊産物のBi210によるものではないかということです。
参考URL
「原子力資料情報室(CNIC)」
http://www.cnic.jp/knowledge/2599
(一部抜粋)
---------------------------------------
鉛-210(210Pb)
半減期 22.3年
崩壊方式
ベータ線を放出して、ビスマス-210(210Bi、5.01日)になる。
低エネルギーのガンマ線が放出される。
ビスマス-210もベータ崩壊してポロニウム-210(210Po)に変わる。
ポロニウム-210はアルファ線を放出して鉛-206(206Pb)となる。
鉛-210があれば、ポロニウム-210もある。
存在と生成
天然に存在する放射能で、ウラン-238(238U、44.8億年)の崩壊で生じる放射能の一つ。
鉱石中のウラン1tに4.3㎎(放射能強度120億ベクレル、1.2×1010Bq)が含まれる。
ウラン鉱が精錬される時には、大部分が鉱砕などに入り、一部は環境中に放出される。
=====================================
・Facebookファンページについて
「おのみち -測定依頼所-」のFacebookのファンページを作成しました
皆様の「いいね!」をよろしくお願いいたします
→「おのみち -測定依頼所-」Facebookページ
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今回、この遮蔽用鉛(汚染)とアメリシウム241と検証した動画もあります。
こちらも一緒にご覧頂ければと思います。
http://twitcasting.tv/laboonomichi/movie/38297194
分からないところ等ありましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。
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(追記1:2014年3月5日)
実は今回の鉛板について、放射線のことに詳しいある方に相談をしておりました。
その方からアメリシウム241の線源もお借りしております。
また、今回の鉛板(汚染)についても、その方に測定して頂きましたので併せてご紹介いたします。
(公開についても許可を頂きました。)
今回の検体となった鉛板(汚染)と通常の鉛板を重ね合わせたもの。
赤色が通常の鉛板
青色が今回の鉛板(汚染)
放射平衡のないラジウム226
3つを重ね合わせたもの
ウラン鉱石のスペクトルデータから
45keVと75keVの可能性?
とのことでした。
(追記1:ここまで)
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(追記2:2014年3月6日)
Twitterで「SW83A」さんから助言と回答を次のとおり頂きました。
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https://twitter.com/SW83A/statuses/441171332202381312
SW83A
解りました。
45keV → Pb-210 47keV
75keV → Bi-210 平均389keVのβ線によるPbの特性X線
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とのこと。
Pb210とその崩壊産物のBi210によるものではないかということです。
参考URL
「原子力資料情報室(CNIC)」
http://www.cnic.jp/knowledge/2599
(一部抜粋)
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鉛-210(210Pb)
半減期 22.3年
崩壊方式
ベータ線を放出して、ビスマス-210(210Bi、5.01日)になる。
低エネルギーのガンマ線が放出される。
ビスマス-210もベータ崩壊してポロニウム-210(210Po)に変わる。
ポロニウム-210はアルファ線を放出して鉛-206(206Pb)となる。
鉛-210があれば、ポロニウム-210もある。
存在と生成
天然に存在する放射能で、ウラン-238(238U、44.8億年)の崩壊で生じる放射能の一つ。
鉱石中のウラン1tに4.3㎎(放射能強度120億ベクレル、1.2×1010Bq)が含まれる。
ウラン鉱が精錬される時には、大部分が鉱砕などに入り、一部は環境中に放出される。
ベータ線:16.5keV (84%), 6.4keV (16%)
ガンマ線:46.5keV (4.25%)
ガンマ線:46.5keV (4.25%)
---------------------------------------
結論が二転三転して申し訳ありません。
最終結論は
天然核種
鉛210
鉛210
ビスマス210
人工核種
なし
なし
との判断にさせて頂きます。
なお、ポロニウム210も存在すると判断できます。
(追記2ここまで)
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・長時間測定を可能にするために、測定室の環境整備を行っています
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等では、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
長時間測定を行うことによりノイズの平滑化を行い、計数を稼いでいます
ピークは有りそうなのに検出されていない場合等では、必要な際はゲルマニウム測定による確定が必要になります
その1:「おのみち -測定依頼所-」の測定室の環境について
その2:測定室内の遮蔽状況
・非電化工房へ長時間測定についてお問い合わせ内容等
お世話になっております。今回の鉛素材の依頼者本人です。
返信削除測定をありがとうございました。
私は放射線は専門外ですので、「消費者」としての立場から
少し提言させて戴きたいと思います。
遮蔽用の鉛を購入しようとする場合、主に次の購入先があります。
A/放射線遮蔽鉛を扱っている事を明記している会社のサイト
B/放射線の遮蔽能力は保証しない鉛と明記のある会社サイト
C/放射線遮蔽能力については特に何も明記のない会社のサイト
(オーディオ、釣具、その他多種の工作用素材)
今回はCのケースでしたのと金額は3000円のみでしたので
交換や返品はしませんでしたし、通知もしませんでした。
しかしながらAとBのケースでは、万単位の金額になることもしばしばですので、
原則として、購入する際に「放射線測定時の遮蔽に使うのですが、
「もしも測定に支障がありそうな場合に交換は可能ですか?」
と、必ず問い合わせる事が必要だと思いました。
中には「返品」は受け付けませんというところもありますが
「交換」は出来るはずですから。
最近では遮蔽容器の自作のために鉛ブロックや鉛素材を買うこともありますので、
もしも私の場合のように線量計が異常を示した場合には、交換を頼んでみることは
売る側にも、最低限線量計でチェックするなどの注意を促し、
結果として私たち消費者も生産者も共に利すると思いました。
ですから、買って未使用のときにすぐに線量計で計ると良いと思います。
ちなみにガンマ線測定ではそれほどではないので気づかない場合もあると思います。
裏蓋をはずして、今回の鉛の上に置いて、ベータ線モードで測定したところ、
最高で他の鉛の3倍になったので(他の鉛が0.12cpsとすると0.36cpsなど)
ベータ線測定モードのないガイガーカウンターで識別できるかどうかは分かりません。
蛇足ながら今回の鉛は鉛ブロックの遮蔽容器に、
構造上出来てしまった4mmの隙間を埋めるためにだけに
こうした薄いシートを購入いたしました。
原因調査や、測定依頼や、使用出来るかどうかに関しての賛否のご意見を伺うより先に、
到着直後に、真っ先に、すぐに別の鉛製品専門の業者さんを見つけて買いました。
それが測定に影響するレベルのものか、使用は可能か否か、原因は何か、
これらの結論が、どう出るにしても、
使用者としては、ベータ線が3倍にもなるのを見るのは、
自分の遮蔽容器の一部に使うには、決して気分の良いものではなかったからです。
非科学的な「気分」だけの判断で申し訳ありませんが。
敬具
鈴木さん
削除こちらこそ、お世話になっております。コメントもいただきありがとうございます。
実は今回の鉛ですが、当方でもっています堀場PA-1000ではほとんど反応なしでした。
と言いますのも、PA-1000での感知範囲のエネルギーはγ線の150keV~となっております。
今回の鉛のピークは
45keVと75keVでした。
なので感知できない範囲となっております。
鈴木さんの持っておられるβ線計測の可能な機器であれば感知することは可能ですね。
ですので、皆様が意識して持っておられる機器について、今一度確認して頂き、
どういった物を計測しているのか知っておいていただければ幸いです。
鉛は放射線の遮蔽物としては優秀ですが、
今回の鉛であると逆に放射線を出して測定したい領域の部分を嵩上げしてしまう可能性があります。
また、遮蔽用の鉛で被爆してしまうという懸念もございますが、
放射線は距離の二乗に比例して影響が下がって行きます。
今回の鉛からはいくらかの放射線が出ておりますが、とてつもなく強いと言うほどのものでもありませんので
体への影響まで心配されるようなことは無かろうかなと思っております。
しかし「気分」の話は違います。
大丈夫とは言われても、やはり気になってしまうかと思いますので、そのあたりは各自に判断をお任せすることになります。
重ね重ね、いつもありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
杉原様
返信削除ご助言、そして測定をありがとうございました。
今回の事をきっかけに、そうした鉛を、それでも使う「方法は?」と考えたときに、
バリウムシートを思い出しました。バリウムシートは、厚さが1mmの場合、
「100keVは75%カット」しますが「400keVはカット出来ません」(メーカー仕様によれば)
また3mm厚のバリウムシート場合には、
100keVは95%カット、400keVは28%カットとなっていました。
つまり、このシートを、鉛の遮蔽容器の「内側の全面」に貼れば、
こうした放射化した鉛からの影響を、大きく軽減できるのではと思ったのです。
さらに考えましたのは、シーチレーターそれ自体を、1mmのバリウムシートで包んでしまえば、
100keV付近の領域への「フィルター効果」とならないかという点です。
特に、セシウム三兄弟のkeVにしか関心を向けていない、私のような者にとっては、
測定が少し向上するのではないかと推測しましたが、
これは、やってみないとわかりませんね。
そこで今、1mmのバリウムシートの在庫の有無を、
問い合わせているところです(50㎝角ですと1200円程度です)
敬具
追伸です。
返信削除もしかすると、間違った事を書いたかもしれません。そうでしたら申し訳ありません。
フィルターという言い方をしますと、あたかも吸収するような誤解を与える語句ですかが、
あの手の遮蔽シートと呼ばれているものに練りこまれている硫酸バリウムは「散乱」させるともありましたので、
鉛容器の内側に配したり、シンチレーターに巻くのは逆効果かもしれませんね。
いずれにしましても、やってみて、支障の有無を実際に確認してからまた報告させて戴きます。
敬具
鈴木さん
返信削除バリウムシートの件ですが、
低エネルギーの遮蔽用として効果は高いようですが、セシウム137のエネルギーである662keVを全て通すわけではなく、幾らかは遮蔽してしまいます。
簡単にマスクを例にしますと、PM2.5を防ぐ目的でマスクをしてもPM2.5は小さいのでマスクをすり抜けてきます。
ですが100%すり抜けることはなく、幾らかはブロックされます。
こんな感覚でしょうか。
ですので、シンチレーターの周りに遮蔽をしますと本末転倒になりますので、使用方法としてはやはり今回の鉛板の周りに巻くという形になろうかと思います。
ですので、一番外側に配置する形であればバリウムシートの意味はないですし、そこまでして使うことにあまり意味がないかもです。